WIRELESS GATE

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ワイヤレス・ブロードバンドサービスを通じて、
より創造性あふれる社会の実現を目指す。

CEOメッセージ

株主のみなさまへ

代表取締役CEOの池田武弘です。
平素より弊社事業にご理解・ご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。

2017年12月期は、2012年7月の株式上場後初の減収減益決算となりました。株主のみなさまには、ご心配をおかけしており大変申し訳なく思っております。

このような形で、初めて株主のみなさまにお手紙をお書きしている理由は、減収減益という厳しい状況にある中、私が何を考えながら事業を行っているかを、私自身の言葉で株主のみなさまにお伝えする機会をいただきたいと思ったためです。

これまでは、事業内容のご紹介や決算内容などをまとめた株主通信をお送りしておりましたが、これらの情報は、弊社ホームページにて常に閲覧可能な状態となっておりますため、株主のみなさまにおかれましては、ぜひお時間のある時に、ご確認いただければと存じます。

さて、現在の状況のご説明の前に、なぜ、私がワイヤレスゲートを創業したかについて、ご説明させていただきたいと思います。

私は、幼少期から読書が好きだったこともあり、コミュニケーションの可能性を強く感じていました。時間や空間を超えて先人や他の地域の人たちと言葉を交わし、その知恵や経験を受け継ぎながら、より良い社会を造っていく。そんな力が、コミュニケーションにはあると信じています。高校生のときに、これからは、技術の進歩により、時間や空間を超えたコミュニケーションができるようになり、通信技術、それも、“線”の制約を受けない無線通信技術が、世の中でもっとも重要性の高い社会インフラのひとつになると感じ、無線通信工学が学べる大学に進学しました。大学やその後の大学院で、無線通信を支える要素技術を学び、また、これから必要となる新しい無線通信技術の研究開発に取り組んできました。

無線通信技術は、今後も、様々な技術革新により、継続的に発展していく技術です。一方で、私がワイヤレスゲートを創業した2004年前後では、利用者がその技術の利便性を充分に享受できている状況ではありませんでした。過去の偉大な無線技術者が開発した素晴らしい技術をもっと世の中の人に簡単に使ってもらえる方法は無いか、と考え続け、たどり着いたビジネスモデルが、現在も主力事業として展開している一般利用者向けの無線通信アグリゲーションというモデルです。

アグリゲーションモデルの一例として、交通系ICカードであるパスモやスイカが挙げられます。これらのICカードの登場により、利用者は、個別の公共交通機関の乗車券をその都度購入する手間が省け、ICカード1枚持っていれば、様々な交通機関を便利に利用できるようになりました。無線通信サービスも、利用料金が安い、伝送速度が速い、つながるエリアが広い、といった様々な特長を持つ複数のサービスが存在します。遠くに行きたいときは電車を使い、近くに行くときはバスやタクシーを使う、そんな適材適所的な便利な無線通信サービスを提供したい、との思いでこのモデルを開発しました。今では、ワイヤレスゲートの事業を一言でいうと「無線通信サービスのパスモです」というだけで、なるほど、と理解いただけるようになりましたが、当時は、パスモやスイカは存在せず、ビジネスモデルを説明するだけでも苦労しました。また閉塞性の高い通信業界でこのモデルを 構築・展開するにあたり多くの苦労もしてきましたが、このモデルにより、利用者は、ワイヤレスゲートサービスに加入するだけで、「安くて、速くて、どこでも使える」サービスを利用しやすくなり、無線通信サービスのニーズや市場が拡大したと自負しております。

ワイヤレスゲートは、創業以来、このアグリゲーションモデルにより、お客様に「安くて、速くて、どこでも使える」サービスを、適切な金額で提供することにより、顧客基盤を拡大し、事業を大きくさせてきました。弊社サービスの重要な事業パートナーである通信事業者様や、お客様への販売活動をご支援いただく販売店様との中長期的な信頼関係を構築することで社内業務を極限まで削減し、またそれらの業務を効率的に行う社員の力により、上場企業の中でも、有数の少人数体制での企業運営を行うことができてきました。これらの経験が、ワイヤレスゲートの成功体験となっています。

一方で、無線通信事業領域においては、国から許認可を与えられた携帯電話事業者が圧倒的な力を有しています。私自身もワイヤレスゲート創業前は、NTTドコモに勤務しておりましたので、携帯電話事業者の実力は十分に理解しており、対象とする顧客セグメントを工夫することで、携帯電話事業者との直接的な競争を行うことなく事業を行っています。しかし、携帯電話事業者が提供するサービスの多様化・低価格化により、現在は、弊社サービスの相対的な競争力が一時的に低下しています。このため、2017年に、「ワイヤレスゲート 2020年ビジョン 中期経営計画」を策定し、主力事業である一般利用者向けのB2C(Business to Consumer)事業を堅持しつつ、新しく法人向けのB2B(Business to Business)事業を創出するため、社内体制の変更も含めた舵切りを行いました。過去の成功体験から脱却し、新しい会社をもう一度作るぐらいの意気込みが必要な決断でした。

これまでのB2C事業では、与えられた役割をいかに正確に効率よく行うかが求められていましたが、新しいB2B事業領域の立ち上げには、試行錯誤しながら、ビジネスモデルそのものを模索していくという新しいチャレンジが必要になります。人事権や決裁権をもった一人の社員が全責任をもって事業を立ち上げ、業務執行まで行う独立採算制事業制度を導入し、価値創造型人材の育成にも取り組んでいます。社員数も、株式上場時の9名から21名に拡大しました。既存社員の意識も変わり始めており、まだまだ充分ではありませんが、B2B事業を本格的に立ち上げられる基盤は整ってきたと感じています。

今後も、社員から、B2B領域の様々な事業が提案されると思いますが、現在は、Wi-Fiインフラ事業・IoT事業が、B2B事業の柱となっています。

平昌での冬季オリンピック/パラリンピックが盛況に終わりましたが、2020年にはいよいよ東京での夏季オリンピック/パラリンピックが開催されます。Wi-Fiインフラ事業は、ひとつのマイルストーンを2020年においた事業で、増え続ける訪日外国人の方が安心してご利用いただけるフリーWi-Fi環境の構築を支援する事業です。構築のための機器販売や運用支援による継続サービス収入に加え、構築したWi-Fi環境を活用した広告収入や仮想通貨も含めた決済環境インフラを提供することなどで追加収益をあげる非常にユニークで持続的成長が可能な事業モデルです。浅草、銀座やニセコといった訪日外国人で賑わう地域への大規模導入に成功し、今後、他地域への水平展開が楽しみな事業です。

IoT事業のコンセプトは、労働集約型の事業を、通信を含めたITの力でサポートすることです。現在は、無人コンビニの在庫管理/電子決済用の通信プラットフォームサービスなどを提供しており、今後の少子高齢化社会で、業種業態を問わず、ますます必要性が高まってくる事業だと感じています。

また、B2B事業の一環として、私が代表を兼務する株式会社LTE-Xという連結子会社を設立し、同社が世界で初めて実用化に成功した「LTE over IP」という技術により、様々な通信プラットフォームに、安心・安全なセキュリティ機能を提供する事業も順調に立ち上がっています。

2017年12月期は、このような体制変更の痛みを伴う中で事業運営を行い、減収減益という結果にはなりましたが、利益面では、当初計画を大きく上回る結果を出すことができました。まだまだ成長余地があり、私自身が24時間365日情熱をもって全力で取り組んでいる事業に、ぜひ引き続き、ご理解・ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

2018年3月吉日

株式会社ワイヤレスゲート
代表取締役CEO
池田 武弘

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